
アメリカの祝日の中でも存在感が大きい「サンクスギビング」。
名前は聞いたことがあっても、いったいどんな日でどんな意味があるのか、日本では意外と知られていないのでは?
サンクスギビング はクリスマスと並ぶほど重要で、家族や友人が集まり感謝を伝え合う、アメリカ文化を理解する上で欠かせない行事です。
今回は、その歴史や文化背景、過ごし方をわかりやすくまとめてご紹介します。
サンクスギビングとは?

アメリカで毎年11月の第4木曜日に祝われる「サンクスギビング(Thanksgiving)」。
家族や友人が集まり、感謝を伝え合う日であり、アメリカ文化を象徴する祝日のひとつです。
クリスマスや独立記念日と並び、最も大切な行事のひとつとされています。
起源と歴史
17世紀、ピルグリムと先住民が収穫を祝ったことが起源とされます。
その後、感謝祭は国家的な行事として発展し、リンカーン大統領が11月に祝日として定めたことから、現代の形へとつながりました。

宗教的な側面を超えて「感謝の文化」として広く受け入れられています。
アメリカでの典型的な過ごし方
朝はパレード観賞からスタート!

サンクスギビングの日の朝は、多くの家庭で「メイシーズ・サンクスギビング・デー・パレード(Macy’s Thanksgiving Day Parade)」を見るのが定番です。
このパレードはニューヨークで行われ、大きなバルーン、華やかなフロート(山車)、ダンスパフォーマンスが楽しめます。

巨大なキャラクターの風船たちが空を漂う様子は、いかにもアメリカらしく華やか!
パレードはテレビ中継されるので、家でくつろぎながらのんびりと見るのがアメリカの一般家庭の定番。
お正月にこたつで「箱根駅伝」を見る感覚に少し似ているかもしれませんね。
午後は料理の準備と豪華なごちそう
サンクスギビングの中心はなんといっても「ごちそう」です

代表的なメニュー
● ローストターキー(七面鳥の丸焼き)
メインディッシュはもちろんターキー! 大きなオーブンでじっくり焼いたターキーは、お正月のおせち料理のような特別感があります。 ターキーには、パンやハーブを詰めた「スタッフィング」が添えられることが多いです。

● マッシュポテトとグレービーソース
クリーミーなマッシュポテトに、ターキーの肉汁を使ったグレービーソースをたっぷりかけていただきます。
● クランベリーソース
甘酸っぱいクランベリーのソースが、ターキーの味を引き立てます。
● パンプキンパイ
デザートにはパンプキンパイやピーカンパイが定番です! アメリカ人好みの濃厚な味がクセに

料理は家族総出で準備することが多く、ターキーをオーブンに入れるタイミングやパイの焼き具合にみんなで気を配りながら作業するのが、何とも楽しい時間なのです!
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フットボール観戦で盛り上がる!
サンクスギビングといえば、フットボールも欠かせません!
お昼過ぎから夜にかけて、プロや大学のフットボール試合がテレビで放送されます。
おじいちゃま、パパ、兄弟たちがソファに集まり、大声で応援する姿は、様々な家庭でよく見られる光景です。

これはお正月に親戚一同でお雑煮を食べながら『箱根駅伝』を応援するようなもの!
おしゃべりと感謝の時間
夕方から夜にかけては、みんなでテーブルを囲んでディナーをいただきます!
食事の前に、一人ずつ「感謝していること」を話す習慣がある家庭も。
以前、私が参加したサンクスギビングでも、「今年は〇〇があってよかった」「家族が健康で幸せだ」という感謝の言葉が聞かれました。
この時間はとても心温まる瞬間でした


サンクスギビングと経済文化
翌日の「ブラックフライデー」は世界的に有名な大規模セールの日。


サンクスギビングが終わるとショッピングモードに突入する人も少なくなく、最近ではオンラインセールも加わり、日本の「初売り」のような賑わいを見せます。
さらに「サイバーマンデー」とともにホリデーシーズンのショッピング文化を象徴しています。
サンクスギビングは家庭行事であると同時に、経済活動とも密接につながっているのです。
サンクスギビングが持つ意味


この祝日の本質は「感謝」。
普段は口にしづらい思いを家族や友人に伝え、絆を深める貴重な機会です。
世代を超えて食卓を囲むことで、一体感と文化的な連帯が育まれます。
豆知識


- アメリカ大統領が「七面鳥恩赦(Turkey Pardon)」を行うのは恒例行事。
- サンクスギビング後の余った料理をどう活用するかも話題になります。
- カナダでもサンクスギビングは祝われますが、10月に実施されます。
サンクスギビングの魅力


サンクスギビングの魅力は、家族や友人と一緒に過ごす何気ない時間の尊さです。
お正月のようにごちそうを楽しみつつ、感謝の気持ちを分かち合う文化は、どこか日本人の心にも響くものがあります。
アメリカではサンクスギビングを心から大切にしている人が多く、食事の準備や団らんの時間を通じて、家族や友人との絆をこの日に再確認するのです。
ほかの行事に比べると、日本にはなかなか伝わりにくいところもありますが、もし機会があれば皆様もサンクスギビングをぜひ体験してしてみてください。
ターキーやパンプキンパイなどのお料理を、日本で再現してみるのもきっと楽しいですよ