若作りファッションの落とし穴
少し前に、ある美大のセミナーに参加したのですが、その中でちょっと印象的な出会いがありました。
それは、私よりも年上の初老の女性。
彼女はまるで20代の若者のようなファッションに身を包んでいました。
もちろん本人はご存じないのですが、じつは彼女、現役大学生たちの間で「ギャルばばあ」という陰のあだ名がついてしまっていたのです!
今回は、年相応のファッションについて考えてみましょう!
若作りより大切なのは・・・
若い子と同じファッションの理由
その「ギャルばばあ」と言われていた彼女は、ちょっと傷んだロングヘアをなびかせ、韓流ドラマに出てくる女の子のようなミニスカートに派手なカラータイツ、トップスもちょっと肩がみえるボリュームスリーブというコーデで参加していました。
たしかに第一印象は違和感しかありません!
それでも、ちゃんとお話ししてみると、とても常識的で真面目な方。
「若い子と同じファッションをすると元気が出るから・・・」と幸せそうにおっしゃっていました。
とはいえ、学生たちが陰で彼女のファッションを話題にしているのを耳にしたときは、やっぱりそう言われても仕方ないなぁ、と・・・。
誰にだって、好きなものを楽しむ自由はありますが、周囲から「痛々しい」と見られてしまうのはお気の毒に感じましたし、彼女にとっても損でしかないはずです。
年相応の美しさを発見!
ところがある日、「ギャルばばあ」といわれた彼女が、年相応の落ち着いたファッションで歩いているところに偶然遭遇したのです!
シンプルでお上品なワンピースに身を包んだ彼女。
控えめながらも洗練された装いで、その日の彼女は以前よりエレガントで知的な女性に見えました。
本当に若作りしていた時よりもずっと魅力的で、「こんなに素敵な方だったのね」と思わず見惚れてしまうほど!
その姿を「ギャルばばあ」と悪く言っていた学生たちに見せてあげたいと思うとともに、改めて「年相応の美しさ」について考えさせられました。
年相応の魅力を引き出すファッション選びのポイント
この出来事を通じて感じたのは、年齢に合ったスタイルは人を輝かせるということ。
ファッションは自分の魅力を引き出すツールでもあるのです。
● シンプルで洗練されたデザインを選ぶ
派手さではなく、上品さを重視することで年齢を重ねた美しさが際立ちます。
● 素材にこだわる
上質な素材を選ぶことで、見た目も触り心地も洗練されます。
● アクセサリーなどの小物で個性をプラス
無理に若々しさを演出したものではなく、大人らしく落ち着きを意識したセレクトを。
若作りよりも「自分らしさ」
好きなものを着ること、楽しむことは大事です。
でも、「若く見えること」ばかりを追い求めると、時には逆効果になります。
いわゆる痛いオバサンに!
本当に大切なのは、年齢に合った「自分らしい美しさ」を見つけることではないでしょうか。
年齢を重ねるごとに、経験や人生の深みがその人の魅力として表れるものです。
それを引き立てるファッションや身だしなみを選ぶことで、他人からの印象も大きく変わります。
「自分らしい美しさ」を見つけることは、他人の目を気にする以上に大切です。
そして、好きなファッションを楽しむこと と、周囲から見た印象 とのバランスを取ることを忘れずに
「大人のおしゃれ」へシフトする
今回、考えされられた、「若作り」がその人の魅力を引き出す邪魔をしているのかもしれないということ。
たしかに、自分がキラキラしていた時代をひきずってしまうアラカンさんも少なくありません。
気持ちはとてもよくわかりますが、いつの時代も年齢に合ったスタイルや生き方を見つけたほうが、結果的にその人を輝かせることになるのです。
もし、年齢に関するファッションの悩みを抱えているのなら、自分の中にある「大人の魅力」を信じてみてください!
決して振り返らずに、今の自分を引き立てるスタイルを見つけることだけを考えてみましょう