少し前からときどき話題になっている「他人が握ったおにぎり問題」、皆様もご存知でしょうか?
アラカン世代が子供の頃は、手作りおにぎりというと愛情たっぷりのあたたかいイメージだったはず。
ところが昨今、他人が握ったおにぎりを食べられないという人が急増しているのです!
これを単に「潔癖症」と言ってしまうのは簡単ですが、背景には現代人のさまざまな「こだわり」があるらしいのです。
今回は、このおにぎり問題を中心に、私たちの生活に潜む「ちょっと潔癖」のこだわりについて探ってみましょう!
他人の握ったおにぎり問題
おにぎり問題の背景
以前は、おにぎりというと誰かの愛情のこもったあたたかいイメージしかなかったように思うのですが、いつの間にか私自身も他人のつくったおにぎりを食べる機会はなくなりました。
あらためて考えてみると、私も家族以外のつくったおにぎり・・・やっぱり食べられないかもしれません!
「他人の握ったおにぎり=未知のリスク」といえばいいのでしょうか?
得体の知れない物への恐怖を感じてしまうのです。
きちんと手を洗ってくれたかな?
清潔な環境で作ってくれたかな?
昭和の頃には考えたことがなかったはずなのに、さまざまなものに警戒するようになっています。
近年ではコロナ問題などもあり、口に入れる物にますます敏感になる人も増えているようですし、それも世の中の衛生意識が高まっていることの現れかもしれません。
私自身も気づかぬうちに、「食べられない人」になっていたことに驚きました!
人気のおにぎり専門店やコンビニのものなら大丈夫という意見は多いのですが、他人の握ったおにぎりに関しては数々のアンケート調査で50%前後の人が NGと回答しているそう。
なんだか、自分で握ったおにぎりも人に嫌がられるのかと思うと悲しくなってしまいますが、そんな状況を頭にいれておくことも大切な時代になってきたのかもしれませんね。
でも、なぜ「おにぎり」なの?
おにぎりに対してとくに敏感になる理由は何でしょうか?
それは、手で直接触れて作るものだからです。
手で握る、という行為がその人の衛生状態を想像させてしまうのかもしれません。
カレーやパスタは他人が作っても気にせず食べられるのに、なぜかおにぎりには抵抗があるという意見は少なくないのです。
たしかにコロナ禍以降、人との距離感や接触への意識がさらに敏感になりましたよね?
私たちは、あんなにがんばって手洗い消毒を重ねたせいで、手に触れる物にはリスクがあると無意識に考えてしまうようになってしまったのかもしれません。
おにぎりは手の温かみを感じる食べ物である一方、その手がどうしても気になるというジレンマがあるのです。
おにぎり問題から広がる「ちょっと潔癖」の世界
おにぎりだけではなく、「ちょっと潔癖」という人は少なくありません。でも、ほんの少しの工夫でうまく対処できることもあるのです!
スリッパを履けない
他人が履いたことのあるスリッパが菌や汚れの温床と感じられ、外出先でスリッパを利用することに抵抗を感じる人も。
自分専用のスリッパを持ち歩く
持ち運びしやすい軽量スリッパを携帯し、外出先で使用する!
使い捨てスリッパを使用する
ホテルや飛行機で提供されるような使い捨てスリッパを常備する!
電車やバスのつり革が触れない
多くの人が触れることから、どうしてもつかまりたくない! とくに風邪やインフルエンザの季節になると、不安がさらに増す!という人もいます。
使い捨て手袋やハンカチで触る
手袋やハンカチを使って直接つり革や手すりに触れないようにする!
バランスを鍛える
手すりやつり革を使わずに、立ちながらバランスを取るトレーニング!気合いです!
外出先のトイレが使えない
清潔さに敏感な人にとって非常にストレスの大きい場所です。便座やドアノブ、水道の蛇口などに触れること自体が不安で、外でトイレを使えない人も少なくありません。
除菌シートやスプレーを持ち歩く
除菌できるシートやスプレーを常に携帯し、自分で清掃してから使用する!
トイレシートを使用する
直接座らずに使用できるトイレシートを使う!
他人と物を共有できない
他人と同じスプーンやフォークを使ったり、飲み物を回し飲みすることがムリ!ペンやタオルなどの共有物を使うのもムリ!そんな例も。
自分の食器やカトラリーを持参する
許されるシチュエーションなら、個別の食器セットやストロー、カトラリーを持ち歩く!
自分専用の文房具やタオルを持つ
異例でも、とにかく自分の文具やタオルを常備する!
ドアノブやエレベーターのボタンが触れない
多くの人が触るため、不衛生と感じる人が少なくありません。そのため、手で直接触ることを避けようとする行動が見られます。
ティッシュや手袋を使う
直接触れたくない部分をティッシュや手袋で覆って触る!
肘や腕を使う
エレベーターのボタンなど、手の代わりに肘や腕を使って触れずに操作!(意外といます!)
「ちょっと潔癖」は日常的な工夫や対処法を取り入れることで、きっと不安を軽減しながら生活することができると思うので、うまくつき合っていくことが大切ですね!
あまり重く考えずに
おにぎり問題は身近だからこそ考えてみましょう!
「他人が握ったおにぎり、食べられる?」という問いは、私たちの現代的な価値観や、衛生意識の高まりを映し出している一つの現象です。
おにぎり一つが食べられないことから、スリッパやトイレ、電車のつり革まで、現代社会にはさまざまなこだわりがあり、「潔癖症」というキーワードでまとめられる問題が多くなっています。
でも、こうしたこだわりを持つこと自体は悪いことではありません。
大切なのは、お互いの価値観を尊重しつつ、自分自身も無理をしないこと。
そして、もし次に誰かが「おにぎりどうぞ」と差し出していただいた時には、その方の心遣いを受け入れて、思い切って一口食べてみたら、新しい発見があるかもしれませんよ!
私も考え直してみます!