この頃よく感じるのですが… 歳を重ねることで新たな楽しみがみつかる一方、さまざまな変化に戸惑うこともあります。 ただ、それをどう受け止めるかで、これからの生き方は大きく変わるものです。
今回は「なるほど、そういう視点もありかも!」と感心した3冊をご紹介します。
きっとアラカンさんに人生のヒントを与えてくれることと思いますので、どうぞご参考までに。
「老いてきたけど、まぁ~いっか。」- 野沢直子
まずご紹介したいのは、野沢直子さんの「老いてきたけど、まぁ~いっか。」。この本、タイトルからして気持ちが軽くなりませんか?
じつは、今までずっと自分とはタイプがちがうから・・・と思ってしまって、野沢直子さんに関心をもったことがなかったのですが(失礼でごめんなさい)、今回は帯を見て読んでみたくなりました。
「私、年を取るのが楽しみで仕方ないんです」って、ほんとかよと思ってしまう。
引用:『老いてきたけど、まぁ~いっか。』(ダイヤモンド社)野沢直子・著
これはすごいと思います!
アラカンさんの本というと、前向きな言葉ばかりを並べているパターンが多いのですが、あらためてそう言われてみるとそうかも?ですよね!
ただ、年齢を重ねるのは仕方ないことですから、それだったら自分らしく楽しく!と考えているのは野沢直子さんも同じ。きれいごとで終わらせない彼女の本音なのでしょうけれど、表現が独特でユニークなのです。
つい深刻になりがちな老いの話題を、こんなにおもしろく書いていただけると、不安や心配がスーッと消えていく感じがします。
『年相応な服装を心がけない』という意見などは、私にはとてもマネできることではありませんが、彼女みたいな人もアリだ!と納得できました。
この本を読み終わる頃には、今まで遠くに感じていた野沢直子という女性が、愛すべき存在に変わっていました。
まだピンとこない方にもぜひ読んでいただきたい一冊です
『60歳のトリセツ』 – 黒川伊保子
脳科学者の黒川伊保子さんが、60歳を迎える人々のために書いた「60歳のトリセツ」は、人生の取扱説明書。
有名な”トリセツ”シリーズで、まさに今読むべき本だと手に取りました。60歳になると、心も体もこれまでとは違う反応を示し始めますが、それをどう理解し、どう対処すればいいのか、黒川伊保子先生が科学的かつユーモラスに解説。
現在64歳、アラカンとしても先輩である黒川先生が経験者として語っていらっしゃるので、認めたくないことも認めなければならないのかと少し凹む部分もありますが、”気づき “のようなメッセージもいっぱいで、よいと思うことは参考にさせていただこうと素直に思えます。
若さや美しさ、家族の心配、友達とのつき合い、そして死について・・・今まで気にして生きてきたことも、いい意味で気にしないでよくなる。
本当に気にしなくていいの?とまだちょっと戸惑ってしまう私はまだ甘いのかしら?と思いつつ、アラカンの先輩がおっしゃることには説得力を感じてしまいます。
そういえば私、以前『14歳の時に聴いていた曲は?』という記事で”女性の場合は13歳で聴いていた曲が人生に影響を与える”とお伝えしたのですが、黒川先生によると人間は14歳の感性で一生を生きていくらしいのです。
14歳は感性の完成期に当たるので、ヒトは14歳の感性で一生生きていく、と言っていいと思う。
・・・
あなたもぜひ、14歳の自分に再会してほしい。60代になって、最近心を動かしてないなと思ったら、14歳のときに心ふるわせたものに再会してみてほしい。
引用:『60歳のトリセツ』(扶桑社)黒川伊保子・著
諸説ありますので何とも言えませんが、脳科学者である黒川先生がおっしゃるなら14歳なのかも・・・!!
13歳と14歳…微妙です〜。
とはいえ、私は「アラカン世代になっても、14歳の頃のことを思い出すと心が動くのだ」とうれしくなり、ぜひこれを励みにさせていただこうと思いました!
捨てるべきこともいっぱいの時期なのかもしれませんが、たまには振り返ることも大切ですよね。
『60歳は人生の衣替え』 – 地曳いく子
最後は、地曳いく子さんの『60歳は人生の衣替え』。地曳さんはスタイリストとして活躍されてきましたが、この本ではファッションだけでなく、人生そのものを「衣替え」するアイデアを提案しています。
私は 服を買うなら、捨てなさい (宝島社文庫) の発売以来、地曳さんの著書のほとんどを読んでいるので、じつはこちらも少し前に読みました。
でも、最近また改めて読み直して、「そうそう」とうなずけることが増えていたので、敢えてご紹介させていただきたいと思います。
地曳いく子さん、説得力があって好きです!
私は若かりし頃、気に入った服をみつけると色違いを何枚も購入してしまう癖があったのですが、アラカンになってますますこれが無駄だということを思い知りました。
これからの人生、ストックは持つな!
引用:『60歳は人生の衣替え』(集英社)地曳いく子・著
その一言に集約してもらうことで、自分に言い聞かせることがラクになったり、地曳さんの言葉って本当に的確でありがたいのです。
「濃紺と黒の見分け方」もこの本で学ばせていただいて役に立っております。
この本は自分に合った新しいスタイルを見つけること、さらに自分をアップデートすることで、心までリフレッシュできる!そんな気持ちにさせてくれる一冊です。
地曳いく子さんは、ほかにも ババアはツラいよ! 55歳からの「人生エベレスト期」サバイバルBOOK (集英社文庫) ババア最高! +60歳からのHAPPYおしゃれ (集英社文庫)
年齢を重ねることは、必ずしも「老い」や「衰え」だけではありません。むしろ、新しい自分を見つけるチャンスです! 今回ご紹介した3冊には、アラカンさんが前向きになれるヒントがたくさん詰まっていると思います!